20191022 姫乃たまxシマダボーイズ

2019/10/22 姫乃たまxシマダボーイズ at 高円寺HIGH。

シマダボーイズが闊歩咆哮し、唐突なサンプリングが挿入され、本来のオケの音量やパンが不穏に揺らぐステージだった。その中で、いつもと寸分たがわぬ歌唱と振り付けと笑顔を披露する姫乃たまさんの非現実的なまでの安定感には、会場中がくぎ付けだったと思う。この安定は姫乃さんがシマダボーイズを拒絶し凛と屹立することで達成されたの「ではなく」、時に彼らと軽く絡み、時に観客への笑顔と同じ表情をステージ上の三人にも向ける中で、自然と出来上がってたように見えた。

観終わった直後は「いいものを観たなあ」という程度の感慨だったのだが、後から考えるとそれは非常に象徴性が強いステージであったように思える。わたくし、ものを知らないので適切に喩えられないが、「侵されない神聖さ」であったり、「何者をも包み込む母性」であったり、あるいは「怪物ファミリーの娘」だったり、「戦場の歌姫」とか、そういうモチーフを想起するところがある。そこには、姫乃さんが過去に取り組んできた「アイドル」であったり「癒し」を感じさせる側面もある。

まあ、ここに書いたことは少々考えすぎのような気もするし、そんな意味などなくて音響と面白さを追求しただけという方がそれらしい気もするのですが、僕のような考えすぎマンにはとても良い15分だったのです。

あと、絶対姫乃たまの元曲と合わないように叫びうろつくシマダボーイズもすごいわ。

などと考えていたら、姫乃さんがツイートで、こういう考えを包含できる見立てというか、写真で一言を投稿してくれた。7文字にして納得感強い。